2024年6月21日は「夏至」🐞夏至を楽しむ食材と地域性

夏至は、二十四節気(※)のひとつ、北半球で1年のうち、日が出ている時間がもっとも長い日を指します。二十四節気とは季節を表す言葉のことで、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらに季節ごとに6等分にしています。夏を6つに分けた4番目に来るのが夏至です。夏至とは反対に、一年でいちばん昼の時間が短い日は「冬至」と言います。

※二十四節気に関する豆知識は、過去記事でもご紹介していますので、是非ご覧ください。

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夏至の食べ物冬瓜」

冬瓜は夏に旬を迎えるウリ科の夏野菜です。夏に収穫され、冬まで貯蔵することができることから冬瓜と呼ばれています。沖縄県では、「シブイ」と呼ばれ、シブイ=4、冬瓜=10のごろ合わせで、4月10日を冬瓜の日にするように提唱しているそうです。

「冬至=かぼちゃ」のように、「夏至=冬瓜」の風習が定着している地域もあります。ビタミンCやカリウムを豊富に含んでいる冬瓜は、夏バテを防止する効果が期待でき、本格的な夏を迎える夏至の時期に、食べられるようになったと考えられます。水分も多く含んでいるので、水分補給としても欠かせない野菜です。


地域によって違う夏至の食材

  • 関西地方「タコ」

タコを食べるのは、夏至の時期が、田植えが終わって稲が成長する時期であるため、「タコの8本足のように稲が深く根を張るように」という想いが込められた風習です。

また、タコの旬は夏至の時期と重なる6月から7月で、旨味も凝縮されています。タコはタウリンと亜鉛を多く含む魚介です。タウリンは、血圧やコレステロール値を下げ、高血圧や血管障害といった生活習慣病を予防する効果があります。亜鉛は、疲労回復の効果があります。

夏至の時期は、梅雨の時期で湿度も高く、さらに気温も上がり始め、体調不良が起きることが多いため、タコの栄養素を補給するという意味もあり、この時期にタコを食べるのだそうです。

  • 関東地方「小麦餅」「焼き餅」

関東地方では、夏至の日に新小麦で作った焼き餅を食べます。これもまた、タコを食べる風習と同じく、稲作と関係があります。夏至の時期は稲作の時期と重なり、やっと田植えが終わって一段落した時に、小麦餅でお手伝いした人に振る舞ったり、神様に豊作を祈ってお供えをしたことが由来しているそうです。

  • 福井県「半夏生(はげっしょ)鯖」

正確には夏至から数えて11日目の「半夏生(はんげしょう)」の日に、串刺しの丸焼きさばを食べる風習です。7月2日頃から七夕(7月7日)頃までの5日間にあたります。 田植えは半夏生に入る前に終わらせるものとされ、この頃から梅雨が明けます。 「半夏生」は気候の変わり目として、農作業の大切な目安とされています。

  • 愛知県「無花果(イチジク)田楽」

愛知県の一部の地域(尾張地方の一部)で食べられている、半分に切ったいちじくに田楽味噌をかけた行事食です。酒やみりん、砂糖で下ごしらえをした味噌を、電子レンジやオーブンなどで焼いた無花果に乗せます。無花果は、かつて不老長寿の果物と呼ばれて薬としても使われていました。また、田楽は、豊作祈願の踊りである田楽に由来していることから、無花果田楽を食べるのは『健康』と『豊作』ふたつの願いが込められています。

  • 京都府「水無月」

水無月は、旧暦で6月を指す言葉です。京都では「水無月(みなづき)」という半透明の三角形のベースに小豆が乗った和菓子があり、夏至の時期にはこれを食べる風習があります。三角のかたちは暑気を払う氷を意味し、小豆の赤色は邪気払いの意味がこめられています。食べる前に少し冷やしておくとひんやりとした食感が楽しめます。


世界の夏至の過ごし方

  • フィンランド
白夜の空に浮かぶ三日月と金星

フィンランドは、冬が長く夏が短い北欧の国です。4月でもコートが手放せなかったり、5月に雪が降ったりすることもあり、9月には一気に肌寒くなります。そのため、フィンランドの人たちにとって夏至はとても大切な国民の祝日として制定されています。毎年6月19日の直後の週末の土曜日に「夏至祭」を開催し、日の長い夏の到来を祝います。また、フィンランドでは、「白夜」と呼ばれる1日中日が沈まない日が5月頃から約2ヵ月ほど続きます。厳しい冬が長いフィンランドの人たちは、短い夏が来ると、「時間」と「自然」を楽しむのです。

  • ブラジル

ブラジルと日本は、季節が正反対です。日本が夏至を迎える頃、ブラジルでは冬が訪れます。日本の夏至は、ブラジルの冬至の時期です。ブラジルでは、この時期を「フェスタジュニーナ」と呼び、盛大にお祝いするのが一般的です。

冬の時期に行われるフェスタジュニーナの定番の食べ物は、トウモロコシを使ったメニューです。
トウモロコシで作った生地をトウモロコシの皮で包んで茹でた“パモーニャ”、トウモロコシプリンと呼ばれる“クラウ”、白トウモロコシを潰してシナモンをかけた“カンジッカ”、トウモロコシの粉で作ったケーキ、“ボーロ・デ・フバ”といったスイーツを食べるのが伝統的です。収穫祭ならではの、カボチャ、サツマイモ、ニンジン、ピーナッツやココナッツで作ったお菓子やケーキなども人気です。

夏の到来を楽しむのが「夏至」

冬至のようにゆず湯をお風呂に浮かべる、ような有名な風習は夏至にはありませんが、1年で一番日が長いのが夏至です。明るい時間を長く過ごせるというのは、子どもも大人も気分が高揚するものではないでしょうか。子どもにとっては、お外遊びがいつもより長くできるような気持ちになりますよね。稲作を行う人たちだけではなく、季節の移ろいを感じるのはとても素敵なことです。夏至は、子どもから大人まで夏の到来を感じることができる一日だと思います。