2024年1月20日は「ぬか床の日」ぬか漬けを食べて「腸内環境」を整えよう🥕🍆🥒

「ぬか床の日」は、全国ぬかづけのもと工業会が毎年1月の大寒の日を「ぬか床の日」に制定したものです。昔から、大寒の日あたりにぬか床を作ると、良いぬか床ができると言われていたことに由来しています。

ぬか床とは

ぬかとは、玄米を精米するときに出る米の外皮のことです。

そのぬかに、水や塩を加えて混ぜ合わせたものが「ぬか床」になります。 乳酸菌や酵母などの微生物が増殖を繰り返すことで、うまみ成分がたくさん生まれ、その中に入れられた野菜は、ぬか床の風味が加わり、おいしい「ぬか漬け」になります。 

昔から、ぬか床は嫁入り道具の一つともいわれ、200年も受け継がれているぬか床もあると言います。古くから受け継いでいるぬか床を途絶えさせることは出来ません。イメージとして、毎日かき混ぜなければならず、手間がかかるものだと思われていました。しかし最近では、簡単に自宅でできる手作りキットも販売されて、簡単にぬか床を楽しめる時代になりました。SNS上ではぬか漬けにはまっている女性を「ぬか女」という言葉で総称するほどで、その背景には、コロナ禍でおうち時間が増えたことも起因しているようです。

ぬか漬けは美味しくて栄養価も高い万能食

前述した通り、ぬか床には、乳酸菌や酵母などの善玉菌が約30種含まれています。この善玉菌について、皆さんはどの程度ご存じでしょうか?

「腸内環境」「腸活」という言葉を耳にすることがあるかと思いますが、腸内環境が整うというのは、この善玉菌の役割がとても大切です。腸内環境が整うと、消化の改善や免疫力の向上、肌のつやが良くなるなど、人間の体にはたくさんの効果が期待できます。また、気分が落ち込みにくくなるといった精神的な活動にも関係があると言われています。反対に、腸内環境が乱れると、おなかの調子が悪くなり、肌荒れも起きやすくなります。また、免疫力も下がるので、風邪などの感染症にもかかりやすくなるリスクもあります。この腸内環境を整える上で欠かせない善玉菌がぬか床には多種含まれているのです。

ヨーグルトなどの発酵食品ほど善玉菌の数は多くはないぬか床ですが、先に述べたように、ぬか床には、約30種の善玉菌が豊富に存在しており、腸内環境を整える上で大切なのは、善玉菌の量よりも種類の豊富さであること。また、ぬか床は、善玉菌がエサにしている「食物繊維」を含んだ野菜と一緒に食べられることから、これ以上の腸活食はないというほどの効果が期待できるのです。

自身の体だけでなく、家族や大切な人にも腸内環境を整えてもらえたら、毎日により実りが生まれる気がしますよね。


善玉菌以外の栄養

ぬか床は、ぬかの豊富な栄養素が野菜に吸収され、特に「ビタミンB1」の含有量が増えるといわれています。ビタミンB1は、疲労回復ビタミンとして知られており、豚肉や牛肉、大豆やほうれん草などにも多く含まれます。

ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるのをサポートすることから、ごはんを主食とする日本人には欠かせないビタミンと言えます。ごはんと一緒に食べると言えばお漬物、ここでもぬか漬けの万能ぶりが垣間見えますね。

ぬか漬けの食べる量に気を付けよう

このように、美味しいだけではなく栄養価も高いぬか漬けは、ついつい食べ過ぎてしまうこともありますよね。そんな時注意したいのは、ぬか漬けの食べる量。ぬか床は、水や塩を混ぜ合わせて作ることから塩分を多く含んでいます。

栄養価の高いぬか漬けですが、塩分を摂りすぎてしまうことにもなりますので、漬ける野菜や漬けこむ時間にもよりますが、1日に食べる量は、一度に1切れか2切れが適量です。例えば朝食にぬか漬けを食べるときは、おかずや味噌汁にも塩分がありますから、1、2切れがちょうど良い量だと言えますね。逆にぬか漬けは食べ過ぎると、その乳酸菌の量からも言えるように、おなかがゆるくなってしまうこともありますので、注意してください。

 


季節の野菜で1年中ぬか漬けを楽しもう

ぬか漬けの魅力は、どんな食材でもぬか床の中に漬けられることではないかと思います。野菜だけではなく、変わり種で楽しむことができるのも楽しみのひとつ。最後に、私がおすすめしたい冬に漬けたいぬか床食材をご紹介したいと思います。

  • 人参

人参は、冬野菜の定番です。京人参や、金時人参などを漬けるのもおすすめ。香りと甘みが豊富で、ぬか漬けデビューの方にも作りやすい野菜です。

  • 蓮根

秋~冬が旬の蓮根は、歯ごたえがよく、食感を楽しめる一品です。薄く切ったほうが漬かりが早くなります。アクが気になる場合は、お酢を入れたお湯で下処理すると口当たりが良くなります。

  • 長芋

長芋には食物繊維、ビタミンB1、カリウムが含まれています。長芋自体も免疫力を高める栄養素が豊富で風邪予防にもなる食材です。長芋をぬか漬けにしたら、一石二鳥ですよね。

  • ゆで卵

野菜以外も楽しめるのがぬか床の良いところ。ゆで卵は一度卵を茹でる手間はありますが、漬けてみたらその美味しさの虜かもしれません。ぬか漬けの塩味と酸味がゆで卵に味付けされて、燻製にしたような味を楽しめます。

  • 高野豆腐

高野豆腐は、ぬか床の水分を吸収してくれる効果があります。その分漬かりは早いので、塩分のお好みで取り出してください。取り出したら、ぬかを払い、油を引いたフライパンで焼くのがGOOD!ぬか独特の臭みがあるのでしっかり焼いてください。お酒のアテに癖になる一品になりますよ。

 

 

なかなか手が出ないと思われがちなぬか床ですが、近年は簡単に始められるものも販売されています。2024年「腸活」を始めたい方は、ぬか床を楽しみながら腸内環境を整えてみてはいかがでしょうか。

もちろん、おうちごはんでお漬物を楽しむきっかけにもぬか床はおすすめですよ。