【端午の節句】は【こどもの日】と何が違うの?どんなふうに過ごす?

日本には多くの伝統的な行事・風習があります。あらためて聞かれると分からない「なぜ?」等の知らない情報を配信!新たな発見があると食イベントももっとご家族で楽しくなるはず!
お友だちやご家族に教えたくなること間違いなしの「今(旬)が楽しい!」をご紹介します。

5月5日は端午の節句(たんごのせっく)。男の子の誕生を祝い、健やかな成長を祈る行事です。

古代中国では、月と日に同じ奇数が重なる日を忌み嫌い、邪気を払う様々な行事がありました。

端午の節句の由来は?


端午の節句は約2300年前の中国がルーツとなっており、日本に定着したのは江戸時代に入ってからです。当時の日本では、<天皇や貴族>から<武士>へと政治の実権が移り変わっていきました。

「菖蒲(しょうぶ)」と、武を重んじる「尚武(しょうぶ)」が同じ音であるところから、「端午の節句」は「尚武(しょうぶ)の節句」として武家が五月人形や鯉のぼりを飾って盛大に祝うようになり、庶民の間にも広まりました。

この節句は、家の後継ぎとして生まれた男の子が、無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事となったのです。

「こどもの日」とどう違うの?


5月5日は「こどもの日」として親しんでいる方も多いはず。

江戸時代から公儀の祝日と定められ、当初は男の子の誕生を祝い、その健やかな成長を祈る行事として普及しました。1948年、この日を国民の祝日「こどもの日」(こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する)として、改めて制定されました。

つまり、現在では性別を問わず子どもへのお祝いと、お母さんに感謝をする日ということになります!

端午の節句の代表的な食べ物


■ちまき

邪気払いに「ちまき

ちまきは、笹の葉などでもち米を包み蒸したもので、中国から伝わりました。西日本では甘さのある味付けのされたちまき東日本では「おこわ」のようなちまきが主流です。このように、各地域で味にも違いがあるのがちまきの特徴です。

■柏餅

子孫繁栄の願いから「柏餅」柏餅に使われる柏の葉は、新芽がでないと古い葉が落ちないため、家系が絶えないという縁起ものとして使われています。

端午の節句におすすめの食材・食べ物


① タケノコ

タケノコは大きく真っすぐに成長する特性から、「こどもの成長を祈願する」縁起のよい食べ物と言われています。また、タケノコの旬は5月ということも、端午の節句の料理に使われる理由の1つです。

タケノコにはさまざまな調理方法がありますが、煮物や炊き込みご飯がおすすめです。

② カツオ

カツオは漢字で「勝男」と書くことができるため、男の子が強く元気に育つようにとの願いを込めて、端午の節句のお祝いに使われます。初夏に旬を迎える「初ガツオ」はあっさりとした味わいです。かつおのたたき刺身以外にも、焼き物煮物揚げ物など、さまざまな調理方法があります。

③ タイ

端午の節句に限らず、縁起物として好まれているタイは、「めでたい」と語呂合わせできることから、縁起のよいお祝いの定番料理として食べられています。また赤と白のカラーも、縁起がよいと言われる理由のひとつです。

鯛には華やかなイメージもあるため、ご家族が集まってお祝いをする食卓にも映えますね!

④ ブリ

ブリは成長段階によって呼び名が変化する「出世魚」です。「出世」や「活躍」を祈願する縁起物とされているため、男の子のお祝いで食べるケースが多い傾向です。ブリにはさまざまな調理方法がありますが、照り焼きブリ大根といったメニューは、お子さまも食べやすく端午の節句の食卓にもピッタリです。

行事の由来や食べ物の意味・願いを知ることで、今まで以上に家族の愛情や食に対する想いを、日本の伝統行事と重ねて後世に伝えていきましょう。

端午の節句を通じて、家族でこの日を楽しく過ごせますように😊