春を告げる旬の味!知って嬉しい「たけのこ」の豆知識

日本を代表する春の味覚といえば、やっぱりたけのこですね。
今シーズンも、この時期になるとすでに味わったという方も多いかと思います。

今回はたけのこに関する10個の豆知識を様々なジャンルでお伝えしていきます。
アクの抜き方や保存方法を知りたい方も多いと思いますが、ここはあえて食卓でのちょっとしたうんちくに使えそうなトリビアを集めました。

そもそもたけのこって何?

たけのこ(筍、竹の子、タケノコ)とは、竹の地下茎の節から出る若芽のこと。読んで字のごとく竹の子なのです。
地表に先端が現れたところを掘り出して食べます。
アクの抜

き方や保存方法を知りたい方も多いと思いますが、ここはあえて食卓でのちょっとしたうんちくに使えそうなトリビアを集めました。

1. たけのこを好んで食べる国

そもそも竹の原産地は中国で、たけのこのが食べられるのは中国・日本・韓国などの東アジアが中心です。
欧米ではラーメンブームの中でメンマが親しまれはじめ、たけのこもその食感から各方面で注目されてきているようです。

2. たけのこの名産地

たけのこ

日本では京都・乙訓(おとくに)が名産地として有名で、大阪では大阪府貝塚市木積(こつみ)地区のものも高級料亭などで珍重されています。
また出荷量でいえば福岡・鹿児島・熊本といった九州が、国産たけのこの大きなシェアを占めています。

3. 意外と多いたけのこの種類

たけのこにはおよそ70もの種類があるとされています。
ただ、一般的に食べられるのは、最も味がよいとされている「孟宗竹(もうそうちく)」です。
ほかにも「淡竹(はちく)」、「真竹(まだけ)」など、食用にもいくつか代表的なものがあり、それぞれ味や食感、形状に特徴があります。

4. たけのこは鮮度が命!

一日に数十センチ伸びるほど成長の早いたけのこですが、収穫されてからも足がはやいことが特徴です。
どんどんとえぐみが増していくため、

「朝掘ったら、その日のうち食べろ」
「たけのこを掘りはじめたら、お湯をわかしておけ」

といわれるほど、掘りたてをすぐに処理をして、新鮮なうちに味わうのが良いのです。
採りたての穂先を刺身でいただくのが贅沢とされています。

たけのこ

5. 新鮮で美味しいたけのこの選び方

美味しいたけのこ、すなわち新鮮なたけのこを選ぶにはいくつかの見るべきポイントがあります。

・うぶ毛が綺麗に揃っているか
・皮につやはあるか
・切り口がみずみずしいか

見た目に関してはこの3点をチェックします。
穂先が緑色になってきているものは、食べごろ以上に成長しすぎているので、えぐみが強くなっています。
また、大きさの割に重さを感じないものは水分がなくなっている場合が多いため、なるべく避けましょう。

6. 栄養たっぷり!

takenoko

たけのこはヘルシーで栄養がたっぷりな食べものとしても人気です。
主な栄養成分は、たんぱく質、食物繊維、カリウムが挙げられます。

豊富な食物繊維は、便秘の予防・改善はもちろん、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、体外に排出してくれるという効果があります。
またカリウムは体内の余計なナトリウムを排出し、血圧を下げる働きがあります。
さらに旨味成分であるグルタミン酸や、疲労回復に効果のあるアスパラギン酸も含む、栄養抜群の食べものなのです。

7. 切り口にでる白い粉の正体は..?

それはずばり「チロシン」という成分が結晶化したもの。
このチロシンは「やる気を高める」成分として注目されています。脳や神経を活性化させ、集中力を高めてくれるといいます。
アミノ酸の一種で旨味成分ですが、時間が経つと参加しえぐみとなるので、早いうちに処理をして食べてしまいましょう。

8. 食べ過ぎ注意!

どんな食べのものでも勿論そうなのですが、たけのこの食べ過ぎには注意する必要があります。
美味しくてどんどん食べてしまうのは仕方ないかもしれませんが、太りにくいからといってダイエットとして毎食食べる、といったことはやめましょう。

・胃腸に負担がかかる
・吹き出物・シミ・そばかすなどお肌に悪影響が出る
・湿疹や口内炎が発症する
・アレルギーを引き起こす

などの可能性があります。

たけのこにはエグミ成分である「シュウ酸」という成分が含まれており、これが胃腸に負担をかけたり肌に悪影響を及ぼしたりします。
また、「コリン」や「ノイリン」といった成分は摂り過ぎると吹き出物やアレルギーに似た症状を引き起こすことがあります。

9. 「穂先たけのこ」とは

穂先タケノコ

通常のたけのこは土の中から出てくる前に掘り出しますが、数m程度に成長したものの穂先部分を刈り取ったものが「穂先たけのこ」です。
これはたけのこ掘りの時期を逃し成長したものでも、先端は柔らかく、おいしく食べることができます。

普通のたけのこより香りが強く、シャキッとした食感が特徴。
エグみも少なく、米ぬかと一緒に茹でる必要もありません。

穂先を切った竹は枯れてゆくので、放置竹林の拡大を防ぐという環境問題においても注目されています。

10. たけのこの皮がもつパワー

たけのこの皮には防腐効果の高いサリチル酸という成分が含まれ、殺菌・防腐効果があります。また、通風性があるのに水は通しにくいという特性があることから、昔はおにぎりや食物を包むのに利用されていました。

ひたすら剥かないといけないたけのこの皮…。
わずらわしいこの皮にもすごいパワーがあるのです。実は「サリチル酸」という成分が含まれていて、殺菌・防腐効果があります。
さらに通気性と水の通しにくさから、昔はおにぎリなどの食べものを包むのに用いられていたとされます。

大量の皮が廃棄される生産地では、発酵させて肥料にするという試みもあります。

さいごに

以上10個の豆知識をお伝えしました。
たけのこを食べながら、こんなたけのこうんちくを披露してみてはいかがでしょうか。