お米の品種を知ろう!お米の品薄が続く中、いよいよ新米収穫の季節到来🍚

昨今、全国的なお米の品薄が続いています。日本人の食卓になくてはならない主食の「お米」ですが、品薄によって十分な量を購入できない消費者も多くいる状況となっています。2024年のお米の品薄の原因はいくつかあり、昨年の大雨や高温による不作によって供給が足りないこと、またインバウンドによるお米の需要の増加が考えられています。観光庁による訪日外国人消費額(2024年4月~6月)の発表では、飲食費に関して2019年と比較し、170%増となっているそうです。外国人観光客にとっても日本のお米や和食が、魅力的な存在である、ということが数字から見て取れます。

全国食味ランキングの「特A」米

全国食味ランキングは、一般社団法人日本穀物検定協会が昭和46年産米から実施している、良質米作りの推進と米の消費拡大に役立てるために実施しているお米の評価ランキングのことです。その中で、基準米(※)よりも特に良好な品種に与えられるのが「特A」米の評価です。(※複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準米とする)食味ランキングは、日本穀物検定協会の審査員による評価で決められる評価ですが、評価が落ちたからと言って決して味が落ちたという事ではありません。

令和5年度は、猛暑の影響もありながら、43点のお米が「特A」に選ばれました。その中からいくつかご紹介したいと思います。

  • 北海道「ゆめぴりか」

北海道の最上級ブランド米として、令和5年まで14年連続「特A」を獲得しているお米です。甘味が強く、硬さは「やわらか」め、粘り気が強くかなり「もっちり」しています。

美味しく炊くコツは、「研ぐ」⇒「すすぐ」⇒「浸す」の行程を2時間くらいで行うのがポイント。水に浸す時間がたっぷりあったほうが美味しく炊きあがります。

  • 青森県「はれわたり」

青森で8年連続特Aを獲得していた「晴天の霹靂」が令和5年はAとなり、新たに「特A」となったのが、この「はれわたり」です。粘り気が強く、「やわらかさ」もあり、食感がなめらかなのが特徴です。

  • 新潟県「魚沼産コシヒカリ」

新潟県で唯一の特Aを6年連続で獲得した、日本が誇る最高級ブランドと呼ばれる「魚沼産コシヒカリ」酷暑の影響が大きく出る新潟県ですが、魚沼産コシヒカリは安定の「特A」評価です。

魚沼エリアは昼夜の寒暖差が大きく、これが米の生長にとって最適な環境である点、また、山沿いの豪雪地帯のため、山からミネラル豊富な雪解け水が田んぼに流れ、稲の生長を支えていることがお米の旨味を作り出している要因のひとつです。「もっちり」としていて粘り気が強く、噛めば噛むほど口の中で優しい甘みが広がります。

  • 広島県「恋の予感」

「ひとたび食べると恋するときめきや情熱が溢れてくる気持ちになるようなお米」になってほしいという想いで名づけられた品種。高温に強く、旨味成分が高く、「あっさり」とした味が特徴です。冷めても硬くなりにくいので、お弁当やおにぎりなどでもおいしさが実感できるのが魅力です。

  • 大分県「ヒノヒカリ」「ひとめぼれ」「つや姫」「なつほのか」

大分県は、出品された4品種全てが「特A」に。出品したすべてが「特A」の評価を受けたのは大分県だけです。中でも「なつほのか」は鹿児島県の「にこまる」を親として育成された品種で、粒ぞろいが良く、やさしい甘みとほのかな甘い香りが特徴です。味の濃いお料理との相性が良いお米です。

新米はいつからいつまで?

店頭で「新米」というフレーズを目にするようになりましたが、新米とはいつからいつまでを指すのかご存じでしょうか?簡単に言えば、その年に収穫されたお米が新米です。お米の収穫は9~11月がピークで、新米が楽しめるのはほんの数カ月です。精米後はなるべく1カ月以内には食べきるのが理想です。

各地域の新米が店頭に出回る時期(天候により前後あり)

  • 7月ごろ:沖縄と九州の一部
  • 8月ごろ:九州から近畿、東海、北陸
  • 9月ごろ:関東から東北、北海道

新米がもっと食べたくなる! 秋の味覚と楽しむ新米

  • 秋刀魚(さんま)」と一緒に

秋の味覚と言えば「秋刀魚」ではないでしょうか。秋刀魚の旬は9月~10月と、とても短く、同時期に収穫される新米と一緒に食べるのはこの上ない贅沢ですね。シンプルに塩焼きにした秋刀魚を熱々の新米と一緒に頬張れば、お腹も心も満たされます。

  • 身が締まった「秋鮭(あきざけ)」

秋鮭とは、秋の時期になると、産卵のために日本海に戻ってくる白鮭のことで、身が締まっていて脂が少ないのが特徴です。塩焼きよりは、バター焼きやホイル焼きがおすすめ。同じく秋が旬のえのきやエリンギなどのきのこと一緒にホイル焼きで食べるのもおススメです。また、秋鮭の漁獲量が全国1位の北海道には鮭を使った郷土料理「ちゃんちゃん焼き」がありますが、これも白いご飯との相性は各別!小さなお子さんも食べやすい秋鮭を、是非新米と一緒に味わってみてください。

  • 老若男女に愛される「さつまいも」

シンプルにさつまいもとお米をお塩と水で炊き上げた「さつまいもご飯」。ほくほくのさつまいもと新米を同時に楽しめ、優しい甘さに箸が止まらなくなること間違いなしです。そのほか、栗やきのこの炊き込みご飯も各別です。


「食欲の秋」と呼ばれる所以は、旬の食材が溢れる贅沢な季節だからこそです。秋は、海産物や野菜・果物など、豊富な食材で毎日の食卓を彩ってくれます。新米と一緒に楽しむ「食欲の秋」、貴重なシーズンを是非ご家族や大切な方と一緒に楽しんでください。

 

2024年9月26日配信