暑い夏🎐は食事で乗り切ろう!夏バテしない体作りにはコレ!!

毎日うだるような暑さが続いています。気象庁では8月、昨年に匹敵する「災害級の暑さ」が今年も予想されるという報告をしています。連日のニュースでも飛び交っている「熱中症対策」は、水分をこまめに摂ったり、意識的に汗をかき、暑さに順応するなどの対策があります。今回は、食欲が落ちてしまう今だからこそ、この記事を読んでくれた方が、毎日の食事から暑さに負けない体作りをしてもらえたらと思います。

「五性(ごせい)」を知って体のバランスを整えよう

東洋医学的な薬膳の考えの一つに『食材が持つ、体を温めたり冷やしたりする性質』と言われるものがあり、これを「五性(ごせい)」と呼びます。

■五性の種類

  • 体をよく温める食材「熱性」:唐辛子・胡椒・ニンニク
  • ほどよく温める食材「温性」:かぼちゃ、生姜、しそ、茗荷、桃、鯵、イワシ
  • 温めも冷やしもしない食材「平性」:枝豆、とうもろこし、ピーマン、パイナップル、鰻
  • 体の熱を取る食材「涼性」:きゅうり、ナス、オクラ、レタス、セロリ、マンゴー
  • 体をよく冷やす食材「寒性」:トマト、ゴーヤ、ズッキーニ、蓮根、冬瓜、スイカ、メロン

取り上げた五性にまつわる食材はほんの一部ですが、体を冷ます「涼性」「寒性」の中には、キュウリやトマト、ゴーヤなど夏によく食べられる食材が多くありますね。

8月は気温だけでなく湿度も高いですが、反対にエアコンによって体が冷えすぎてしまい体調を崩してしまうことも多くあります。ですから、こもった熱や湿をうまく取りながら、「熱温性」の食材も組み合わせて、冷え過ぎないようにバランスを取りながら調理をするのがおすすめです。


「寒涼性」の食材で体にこもった熱を発散

余分な熱を取ってくれる効果の期待できる「寒涼性」の食材。きゅうりやナス、スイカなど、水分の多い野菜や果物が多いです。

  • きゅうり

中でも、体を冷やしやすく調理に取り入れやすいのが涼性の性質を持つ「きゅうり」。95%が水分のため、体の内側の熱を外に運び冷やす作用があります。火は通さず生で食べるのがおすすめ。冷え性の方や妊娠中の方は、きゅうりだけを食べると体が冷えすぎてしまうので、そんなときは、「熱温性」の生姜や味噌などの食材と一緒に食べると冷えすぎを防いでくれます。また、きゅうりにはカリウムが豊富に含まれ「むくみ」を解消してくれる効果もあることから、妊婦の方も調理法を工夫し取り入れると良いでしょう。

  • ズッキーニ

スイカや冬瓜などのウリ科に属するズッキーニは、きゅうりよりも体を冷ます効果が高く「寒性」の性質を持ちます。ズッキーニを取り入れた「寒涼性」の高いメニューと言えば、夏に食べるのが定番のフランスの郷土料理でもある野菜の煮込み「ラタトゥユ」。ズッキーニだけでなく、トマト・なすなど体の熱を取ってくれる食材が含まれています。油でにんにくをよく炒めてから野菜を炒めるのもポイント。にんにくは体をよく温めてくれます。暑くて食欲がないときなど、さっぱりと食べることができ、おすすめの一品です。

ズッキーニもきゅうり同様、「カリウム」が豊富に含まれており、むくみ防止や高血圧に効果的な食材。また、ズッキーニは油との相性が良く、油と一緒に調理することで栄養素の吸収率が上がります。しかし、栄養素のひとつであるβカロテンは脂溶性のビタミンのため、お湯を使った加熱調理は、ビタミンCが流れ出てしまうので注意が必要です。炒め物やフライ、パスタなどで食べたり、揚げ浸しにして食べるのもおすすめ。


エアコンなどで体が冷えてしまったときに食べたい食材

「災害級の暑さ」と言われるほどの猛暑が続いている7月から8月。水分補給を徹底したことやエアコンで室内を冷やし過ぎることで、気づかないうちに体が冷えすぎてしまい、体調を崩すケースも少なくありません。夏の冷えはお腹の調子を壊したり、うまく眠れなかったりと生活の質を下げてしまいます。そんなときは、上記で挙げたような「寒涼性」の食材だけではなく、体を温めてくれる「温熱性」の食材を取り入れましょう。

夏に旬を迎えるスイカやメロン、マンゴーなど体を冷やしてくれる果物と違い、桃は、唯一体を冷やさない果物と言えるかもしれません。桃には体を温めてくれるだけでなく、血行を促進して消化機能の働きを高めてくれる効果もあります。また、抗酸化作用で肌細胞の代謝を促し、肌のハリを保ってくれる栄養素【カテキン】【ビタミンA】【ビタミンE】などが含まれ、美肌にも効果のあるアンチエイジング食材です。

■桃の美味しい食べ方

桃は冷やしすぎると甘みを感じづらくなります。そのため、桃を食べるとき、食べる30分~1時間前に冷蔵庫から取り出して食べるのが良いでしょう。また、桃に含まれるビタミンEは脂溶性と呼ばれ、油に溶ける性質を持っているので、脂質を含んだ食事の後に食べるのがポイントです。


YACYBERおすすめの桃の品種と生産者

お客様と農業をつなぐがモットー。地産地消を目指し、地元の学校給食などとの取り組みで、子供たちへ新鮮で安心できる野菜や果物を届けています。

あかつき

「白鳳」と「白桃」の交配から生まれた品種。果汁がたっぷりで、糖度が12度〜14度ほどで甘味が高いのが高いのが特徴。少し硬めの果肉なので、日持ちもします。

白桃の一大産地である岡山県で3代続く桃農家として、白桃を生産しています。農薬散布を極限まで減らし、潅水(水やり)は一切行いません。水はけ良い山の斜面で、日当たり良好の土地ということもあり、高い糖度を実現・維持しています。

■清水白桃

「桃の女王」と称される清水白桃は、肉質がきめ細かく、上品な味。最高品質。岡山白桃を代表する品種です。

白麗

岡山白桃の終盤を飾る晩成品種。透きとおるように白く麗しいその姿は、最も美しい桃として称賛されます。甘みが非常に強いです。肉質はやや硬めで、食べ応えがあります。


  • 生姜・しそ・茗荷

これらの食材は「薬味」と呼ばれ、和食などには欠かせない食材です。薬味を添えると食材の味や風味が引き立ち、より美味しさを感じるものです。これらの薬味はどれも体を温めてくれる「温性」の性質を持ちます。それだけでなく、生姜には「シネオール」という香りの成分があり、食欲増進に効果があります。しそにはβカロテンやビタミンB1、カルシウムなども豊富に含まれ、栄養価が高い食材です。茗荷には「αピネン」という香り成分があり、ヒノキ、マツ、スギなどの木材にも多く含まれる成分で、リラックス効果や睡眠改善効果があります。

薬味を使った万能ダレをうまく活用しよう

生姜・しそ・茗荷をみじん切りにしたら、ニンニクや醤油・砂糖・お酢・ごま油などを加えて保存容器に入れてください。簡単でどんな料理にも使える万能ダレの完成です。冷蔵保存で1週間ほど日持ちします。お豆腐にかけたり、そうめんにかけたり、食欲がない日にも冷蔵庫にあると、重宝すること間違いなしです。


夏は、とにかく体を冷やそうとしがちですが、それは体には少し負担になることもあります。人それぞれ体質があるように、その食材が持つ「五性」の性質を活かしながら、調理にうまく活用することが夏バテしない体を作るポイントです。「最近食欲が出ないな、冷房で体が冷えてしまった、熱がこもっている感じがする」など、日々の生活では小さな不調も起こります。そんなときこそ「食」の持つ力と規則正しい生活リズムで夏の不調を吹き飛ばしましょう。

2024年8月10日配信