天下の台所・大阪の食文化を支えてきた「なにわの伝統野菜」②

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天下の台所・大阪を支えてきた、「なにわの伝統野菜」についての第二弾です!

まずはおさらいです。

「なにわの伝統野菜」とは

100年以上前から大阪市内で栽培され、大阪の農業と食文化を支えてきた歴史、伝統をもつ野菜を2005年2月から「大阪市なにわの伝統野菜」として、現在18品目認証しています。
前回ご紹介したときは17品目の認証でしたが、
2017年4月に、なにわの伝統野菜の18品目として、新たに「難波葱」が仲間入りしました。

認証の基準は


<「なにわの伝統野菜」の基準>
(1)概ね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜
(2) 苗、種子等の来歴が明らかで、大阪独自の品目、品種であり、栽培に供する苗、種子等の確保が可能な野菜
(3) 府内で生産されている野菜


http://www.pref.osaka.lg.jp/nosei/naniwanonousanbutu/dentou.html

の3つで、各地域で活発に伝統野菜のPRにも取り組まれ始めました。

「なにわの伝統野菜」の一部をご紹介

難波葱(なんばねぎ)

大阪市難波周辺で江戸時代からさかんに栽培されていたことから「難波葱」と呼ばれています。
口碑によれば和銅4年(西暦711年)頃に難波から京都の九条地区に伝わり、改良されて九条ねぎになったと言われ、また、鴨肉とねぎが入ったうどんを「鴨なんば」と呼ぶのは、難波葱に由来するとも言われています。
葉の繊維がやわらかく、強いぬめりと濃厚な甘みが特徴で、株立(分けつ)が多いという性質は、明治時代の文献にも紹介されています。

YACYBERにも、難波葱を約50 年前より世代を経て育てている
稲田ファームさんが登録中です。

金時人参(きんときにんじん)

江戸時代から昭和初期にかけて大阪市浪速区付近の特産であり、「大阪人参」と呼ばれていました。根の長さは約30センチメートルで深紅色、肉質は柔らかく甘味と香気が強いです。

大阪しろな

江戸時代から栽培が始まり、大阪市の天満橋付近で栽培が盛んだったため、「 天満菜(てんまな)」とも呼ばれます。 早生種、中生種、晩生種がありますが、いずれも葉柄(ようへい)が鮮明な白色で平軸です。

服部越瓜(はっとりしろうり)

高槻市の塚脇地区で江戸時代から栽培されています。果実は淡緑白色で淡く白い縞があり、30センチメートル程度まで大きくなります。糟漬けにすると食感がよく、現在でも「富田漬」等の名称で販売されています。

「なにわの伝統野菜」の今後

「伝統野菜」は、安定した生産・供給のために品種改良された野菜とは異なり、地域・季節・食べ方が限定されています。その性質から大量生産・大量消費は難しいですが、逆に上手くPRすることで地域や農家の振興には大きな役割を担うことが期待されています。
そのためには種を守り続けていく生産者、食べ方を提案する料理研究家や加工開発者、歴史的意義やその美味しさをPRする販売・流通業者など、分野の垣根を越えた連携が必要になってきます。
生産・加工・流通・販売・消費など、あらゆる人が手を取り合って地域の伝統を守り発展させていく、その媒体として「伝統野菜」は大きな可能性を秘めています。