世界の大晦日の過ごし方🌍🎉日本の正月料理「雑煮」の由来や食べる意味🥡🎍

今年も残すところ、あと4日となりました。年の瀬は、毎年なんだか心がそわそわしてしまうのは私だけでしょうか。忘年会なども今年はあちこちで見られ、賑やかな12月が戻ってきたように感じました。年末は何かとバタバタ忙しく過ごす方もいるでしょうが、大晦日はゆっくりと美味しい料理と除夜の鐘、そんな変わらない光景を楽しみたいものです。

大晦日とは12月31日のことを指し、日本では年越しそばや除夜の鐘、元旦には初日の出や、初詣を楽しみ、家族や友人とおせち料理で舌鼓。なんていう光景がいつの時代も変わらずに定着していますよね。

では、世界の国々はどうなんでしょう。大晦日の過ごし方や食べるものは日本とは少し違うんです。


世界の大晦日の過ごし方

アメリカ

アメリカはその広大な土地面積から、6つのタイムゾーンがあります。つまり、大晦日から新年へのカウントダウンが合計6回も行われることになるのです。同じ国の中で、6回も新年のカウントダウンがあるなんてとても不思議な感覚です。

また、最も有名なのは、ニューヨークのタイムズ・スクエアのイベントではないでしょうか。これは110年以上前から続く恒例行事なんだそうです。23時59分、ニューイヤーズ・イブ・ボールが60秒のカウントダウンとともに、旗ざおを伝ってゆっくりと降りてきて、1月1日0時ちょうどに周辺のビルから約1トンもの大量の紙吹雪が舞い、花火が上がります。「ハッピーニューイヤー」の言葉とともに、会場はお祝いムードに包まれ盛り上がります。

大晦日やお正月、アメリカでは何を食べているのかというと、アメリカ全土で決まったお正月料理はないのですが、アメリカ南部には日本のように縁起を担いだお正月料理が存在しています。それは「ブラックアイドピー」と呼ばれる豆の煮込み料理です。大豆のようなベージュの豆に、黒い目が付いたブラック・アイド・ピーは、見た目がコインに似ていることから金運アップに繋がるとされ、お正月に食べられるようになったということです。

イギリス

イギリスでは、なんと大晦日も会社に行くんです。イギリス人にとっては新年よりもクリスマスが最大のイベントなんですね。クリスマスが終わるとイギリスでは、お正月に向けての準備はしません。もちろん、大晦日は「New Year’s Eve」と呼ばれ、ロンドン市内では、午前0時にロンドン中心の『ロンドンアイ』(大きな観覧車)から見える花火大会が開催されたり、ビッグベンの鐘が鳴ります。家族よりも友人とわいわい過ごす人が多いようです。また、決まった料理を食べる風習はなく、元旦にビュッフェスタイルで食事を楽しみ、次の日は日常の料理を食べるということです。

デンマーク

デンマークの大晦日と言えば花火です。新年を告げる鐘の音をかき消すほどに、街中で花火が上がる賑やかさ。中にはロケット花火もあったりするようで、日本の花火とはイメージとは違いますよね。デンマークでの年越しをする際は、花火に注意しながらお楽しみください。

また、大晦日が過ぎお正月になると、相手を祝福するため、要らなくなったお皿を相手の家の前に投げて割る「皿投げ」の風習があるそうです。割れたお皿が多ければ多いほど、新年に幸運と人運に恵まれると考えられているそうで、デンマークの人たちは大晦日まで使わなくなったお皿を少しずつ集めておくんだとか。

スペイン

スペインでは大晦日に「12粒のブドウ」を食べます。0時の鐘の音に合わせて、1粒ずつブドウを食べ、鐘が鳴り終わった後は、新年をみんなで迎えられたことを祝います。12回の鐘に合わせて食べきると幸福が訪れると考えられています。12回の鐘に合わせてブドウを食べる、一見簡単そうに見えますが、案外難しく、ブドウの皮と種を取っておくなど準備している人も多いようです。

こうして見てみると、国によってお祝いの仕方や過ごし方はそれぞれですが、どんな国でも、新年を盛大に祝う気持ちは世界共通と言えますね。


日本のお正月料理はいつ食べるの?

さて、日本に話題を戻しましょう。日本では、年越しそば、おせち料理そして、お雑煮がお正月の定番料理です。どれも大晦日からお正月の三が日に食べている方がほとんどですが、それぞれいつ食べるのか正しいタイミングなのでしょうか。

実は、いつ食べても良いんです。いつ食べるかよりも、お正月料理にはその食材ひとつひとつに意味が込められており、食べることに意味があったんですね。地域によっても食べるタイミングや食材は異なりますが、その中からお雑煮についてどんな意味合いがあるのかご紹介します。

お雑煮は、餅を主な具材として醤油や味噌などでだしを味付けしたつゆを張った、お正月料理の定番です。雑煮の語源は、「煮雑ぜ(にまぜ)」で、色々な具材を煮合わせたことからきています。

お餅の意味

餅はよく伸びることから、長生きの象徴として長寿を願って食べられます。また、丸いお餅は角がなく家庭円満も祈願しているんです。

・大根の意味

大根は、角が立たないように丸く切ることで、家庭円満を願っています。面取りと言いますが、角を取ったほうが荷崩れもせず見た目もきれいに仕上がりますよね。

人参の意味

人参はその赤い色から、魔除けの効果があるとされていました。また、飾り切りでねじり梅という切り方がありますが、梅も縁起物のひとつですよね。立体的な梅のかたちにしてお雑煮に入れたら、見た目も華やかです。

里芋の意味

里芋は親芋に小芋がたくさん付くことから子孫繁栄を象徴しています。子宝に恵まれますように、という願いが込められています。

三つ葉の意味

お雑煮だけでなく、お食い初めなどのお吸い物や茶わん蒸しなどにも欠かせない三つ葉ですが、三つ葉は縁起の良い食材としては有名で、縁を結ぶ=良縁を願う大切な食材です。また、茎をくるっと結んで入れることで、より強く縁起を担ぎます。

こうして見ると、お雑煮ひとつとっても、食材ひとつひとつに縁起を担いで食べていたのが、日本人の古き良き風習ですよね。今年のお正月、お雑煮を食べるときは、そんなことを思い浮かべながら食べてみてはいかがでしょうか。


最後に、お雑煮の中のお餅、そのままにしておくとカビが生えてもう食べられない!なんてことにならないよう、残ってしまったお餅を美味しく保存する方法をご紹介します。

 

冷凍保存がおススメですが、大切なのは乾燥を防いで、「お餅を空気に触れさせないように」することです。

  1. 切り餅を2.3個ずつラップにくるんでできるだけ空気が入らないようにします
  2. それらをフリーザーパックに入れてまたしっかりと空気を抜いて封をしめます

この二つのポイントで、お餅は長くて1年ほど保存ができるようになります。もちろん保存期間が長くなれば味は少しずつ落ちていきますので、1か月くらいで食べ切るのが理想的です。食べる際は、「自然解凍」がおススメ。半解凍だと火を入れたときに、中までしっかり温まらないことがありますので、ゆっくりと解凍させてから食べるのが良いでしょう。

お正月太りとはよく言いますが、日本のお正月料理は、そのどれをとっても魅力的です。ただ食べるだけではなく、新年を晴れやかにスタートさせるパワーを備えているんですから。少しくらいの増量は、気にせずに、美味しく楽しくお正月料理をお楽しみください。