知っておきたい追熟の基礎知識

今年の夏、桃を買って食べたところ、大根のようにかたくて「こんな桃初めて食べた!」という面白い経験をしました。
4個セットだったので残りの3つは、常温に置いておくことにしました。
正直、日数を置いて食べても味はほのかに風味が増したかな!?くらいで、美味しいものにはならなかったのですが、果肉は柔らかくなり、最初の桃より美味しくいただけました。

このような現象を追熟といいます。

追熟の効果としては、「甘みが増す」「果肉を柔らかくする」といった作用があります。

今回は、どんな野菜や果物に追熟の必要性があるのか調べてみました!

 

追熟が必要な野菜・果物

サツマイモ・かぼちゃ

 

サツマイモやかぼちゃは糖分をデンプンとして実に蓄えています。収穫したばかりではデンプンのままで甘くありませんが、置いておくことでデンプンが糖に変わっていきます。
サツマイモは1か月以上
かぼちゃは1週間以上置いた方が美味しくなります。

サツマイモもかぼちゃも秋に収穫して常温保存で冬までもちますが、サツマイモは低温に弱く、10度以下になると腐りやすくなってしまいます。
そのため部屋の中に置いておくと1月までもたせることができます。

トマト

トマトは収穫してから置いておくと赤みが増します。緑色をしていても数日おくとと真っ赤になります。
ただ糖度は収穫したときに決まってしまいますので変化はありません。

洋ナシ

樹になっている状態では熟さないので、収穫したては堅くて美味しくありません。
そのため、収穫して追熟させる必要があります。日本ナシは追熟の必要はありません。

 

バナナ

緑色の状態で収穫し、追熟させて黄色く甘いバナナになってから販売されます。樹の上で熟してしまうと軟らかすぎて輸送にむかないためという販売上の理由があります。

 

メロン

メロンの追熟は果肉を柔らかくするために行われます。トマトと同じで収穫時に糖度は決まってしまうため、追熟しても甘くはなりません。
収穫から1週間ほどで柔らかくなります。

 

追熟するといたみやすく、美味しく食べられる時期を逃してしまいがちなフルーツはバナナのように未熟なうちに収穫・輸送するため購入後に追熟が必要になります。今までに取り上げた以外にも

  • キウイ
  • すもも
  • マンゴー
  • アボガド
  • パパイヤ

なども追熟が必要なものになります。

柑橘類は収穫後にしばらく貯蔵させると酸味が減少し、甘みが増します。

 

追熟完了のサインは?

ここではフルーツについて取り上げます。

バナナ 表面に黒い斑点(シュガースポット)が出る
指で押すと少しへこむ
メロン お尻の部分を押してみて、柔らかい、または弾力を感じるくらい
マンゴー 皮に艶が出て、触るとべたべたする
洋ナシ 和の輪郭部分を押すと柔らかく、甘い香りがする
キウイ 触ると弾力と柔らかさを感じる

ただ、「果実が柔らかくなり、香りが立ってきたら」が基本的なルールになります。

追熟させる場所

室温は15~20℃で風通しがよく直射日光の当たらない場所。

完熟前に冷蔵庫に入れると追熟が進みません。もし長く保存したい場合は、冷蔵庫の野菜室に入れておき、食べる数日前に常温で保存が良いです。

 

早く追熟させたい!!

そんなときは、りんごや熟したバナナなどを一緒のビニールに入れておくと早く追熟できます。
りんごは「ふじ」や「シナノゴールド」<「王林」や「ジョナゴールド」<「つがる」や「きおう(黄王)」の右の種類のほど追熟を早くさせてくれます。

 

まとめ

追熟って、自分の置き期間によって味が変わってくるので、その塩梅を見て美味しく仕上がっていたときは嬉しいですよね!
今回の記事も少し参考に、みなさん追熟マスターになってください!