伝統野菜in山形 庄内柿

「庄内柿」

庄内柿は、平べったい角型で種がない柿で、鶴岡の秋を代表する果実です。果肉が緻密に引き締まり、みずみずしい歯ざわりが楽しめます。糖度も高く、上品な甘さが嬉しい逸品です。正式には『平核無柿(ひらたねなしかき 平らで種の無い柿、核とは種のこと)』と言います。平核無柿は、のちに庄内柿の父と言われる「酒井調良(さかいちょうよう)」が、もらいうけた種のない柿の栽培に成功し、接ぎ木にして増やしていったことにはじまります。この柿には種がなく将来性を感じさせるものでしたが、一つ欠点がありました。それはこの柿が渋柿だったということです。渋柿はタンニンが口の中で溶け、とてつもない渋みを感じさせます。酒井はこれを何とかしようと農学博士に相談し、その指導のもとに酒井は研究に研究を重ね、ついに焼ちゅうによる渋抜き方法、焼ちゅうざわしを完成させました。

それ以降、北海道や東京、さらに当時の皇太子殿下が庄内においでになられた際に献上するなど、積極的な販路拡大を行い庄内柿は全国的に知られるようになりました。

現在では生産量全体の約17%をこの平核無柿が占め、日本で二番目に多く生産される品種になっています。

 

【美味しい食べ方】

出回る時期に生で食べるのが一番のおすすめです。

 

出回る時期:10月中旬から下旬が最盛期