「安房宮」
秦の始皇帝が菊を愛でたという宮殿の名前から付けられました。
関東以西では刺身と一緒に盛られる「つま菊」が一般的ですが、東北地方では大ぶりな花びらを野菜の一種として食べる習慣があります。
初霜の降りる直前の10月下旬~11月にかけて、花は満開となります。
菊の花は一つずつ鎌で刈り取られ、農家に運んだあとは、花びらをむしる「菊ほかし」が続きます。
花びらだけになった「安房宮」は生で食べられることもありますが、大半が蒸され、干し上げられ「干し菊」となります。
干し菊はさっと湯がくだけで鮮やかな彩りと味わいを取戻し、一年中味わうことができます。
【美味しい食べ方】
①味噌汁:鍋の降ろし際にさっと花びらを散らすだけで、趣のある美味しい味噌汁ができる
②菊なます:湯がいて水気を絞り、大根おろしと混ぜて2倍酢で和える。